The Devil Wears Prada

 デヴィッド・フランケル監督『プラダを着た悪魔

 金曜ロードショーで観たのだけど意外と面白かったこれ。単なるシンデレラストーリーじゃないし、「プラダを着た悪魔」って必ずしもこの編集長のことだけを指してるんじゃないし、結構うまい作りになっていたと思います。

 数々の洋服たちが可愛くて見どころなのは言うまでもなく、メリル・ストリープが最高。吹き替えで観ても彼女の素晴らしさが伝わります。女優の年齢を気にするのは野暮だけれど、正直言ってしまえば第一線で活躍するには無理のある年でしょう、『マンマミーア』は観てないけどおすぎ氏は「母親というよりおばあちゃん」と仰っていたと私は記憶しています。でも出演作が目白押しなのはやはりみんな彼女を使って映画をつくりたいからなわけで、これ観るとその気持ちわかるなあなんて思うわけです。面白いんだもの。こわい女なんだけど、なんか面白い。そこがこのキャラクターの魅力だったと思います。

 あと『サンシャイン・クリーニング』でも素敵だったエミリー・ブラントはやっぱり好きなタイプ。主演のアン・ハサウェイよりエミリーを見ちゃいました。

 最近、ストレスによる皮膚炎と自傷(無理に角栓を押し出そうとして皮をむく、毛穴に炎症を起こす等)で顔ボロボロだった私、図らずもこの映画に元気づけられてしまいました。仕事に対してもだけど、カサカサの手足ケアしなきゃとかちゃんとした靴買わなきゃとか、身なりについてもなんか、「やるぞ!」て思った。

 女の子ががんばって仕事して可愛くなって成功するというような浮ついた作品ではありません。けっこう背筋伸びます。時間さえあれば観て損はないかと。