表参道、CHANEL MOBILE ART

minii2008-06-17

 月曜日。初めて入ったGYREは閑古鳥が鳴き放題で、やたらな所に触ると自分の指紋が目立ってしまって犯罪者の気分になるほど人気がなく、『ゾンビ』を思い出してちょっとゾクっとした。それでもテレビなどで取り上げられたビストロノミー「ル・プレヴェール」はそこそこお客が入っていて、大きな窓と内装による明るさにほっとしながらランチ。グラス¥550の白ワインと伴に。むちゃくちゃ味が良いというほどでもないが、一番安いコースでもきちんとおいしい。しゃきしゃき働くおじいちゃんギャルソン(ソムリエなのかもしれない)が素敵だった。今度は夜に行ってみたい。
 CHANEL MOBILE ARTの一環で、シャネルのブティック内に展示されている田尾創樹の作品を観た。自分が思っていたものとは全然違ったなあ。一般の女性からシャネルのバッグを中身ごと買い取ってそれをひとつの部屋の中にアレンジしたものなんだけど、もっと生々しいかと思っていたのでちょっと拍子抜けした。「中身」と「容れもの」であるバッグとそこから見えてくるはずの「持ち主」の人格を、私は繋げてみることができなくて、その持ち主に対してあんまり興味を抱けなかったのは、それでいいんだろうか?
 時間を持て余しながら美容室に行き、髪を切ってもらっている間に美容師さんにモバイルアートの話をしたら、彼女も行きたかったんだけどチケットが取れなかった一人だと言い、妙な仲間意識が生まれたせいかそこも切ろうここも切ろうと盛り上がって仕舞いには女の子にモテそうなぐらいの短さになってしまった。軽くて快適。
 足取り軽く代々木競技場に着き、どうやらキャンセル待ちも徒労に終わりそうだったので、周りをぐるりと歩きながら建物の写真を撮った。記憶が曖昧なんだけど多分、『ドリトル先生不思議な旅』に出てくる巨大カタツムリを思い出した。その映画で正しければ'67年の作品。ハイテクなSF映画とかじゃなくて、古い子供向け映画のカタツムリなんだよなあ。これ、「外から見ていてすごくワクワクする建物だった!」ていう意味で言ってるんだけどね。中、入ってみたかったなあ・・・
 
 GYREの地下にある「デュヌ・ラルテ」のパン、美味しかった。バゲットなどはル・プレヴェールでも出しています。私は円筒形のクロワッサン(←元の意味を考えると変な言い回しだけど)「シリンドル・ブール」がとても気に入りました。少々お高いけどね。